2010年05月20日

Q&A マクロでは大豆製品を多く使うのでイソフラボンの摂りすぎになりませんか?

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Q.マクロビオティックでは大豆や豆腐、豆乳、大豆ミートなどの大豆製品をたくさん使いますが、イソフラボンの摂りすぎになりませんか?イソフラボンの摂りすぎは体によくないと聞いたので心配です。


A.大豆にはイソフラボンという物質が含まれています。

大豆イソフラボンの化学構造は女性ホルモンの「エストロゲン」に似ているため、骨粗しょう症や更年期障害に効果があると注目され、以前は女性は大豆製品を多く摂ると良いと言われていました。

イソフラボンのサプリメントもたくさん出回りました。

ところが、数年前からイソフラボンを摂りすぎると女性ホルモンのバランスが崩れ、月経周期の遅れや子宮内膜増殖症、乳ガンなどを引き起こす危険があると言われるようになったのです。

食品安全委員会が2005年12月にまとめた「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」では、1日当たりの大豆イソフラボン(大豆イソフラボンアグリコン)の摂取目安量の上限値は70~75mgとしています。(この数値はこれを超えたら危険というギリギリの数値ではありません。)

ただし、どんな食品からどのような加工方法で摂るのか、摂取する人が男性なのか、女性なのか、何歳なのか、人種や個体差もあって、イソフラボンによる健康への影響はまだはっきりとはわかっていないというのが現状のようです。

問題になるのは、多くの場合イソフラボンのサプリメントやイソフラボンを添加した食品であり、そういったものを摂取していない場合は必要以上に心配することはないと思います。

日本人は昔から大豆製品を多く含む食生活を続けてきましたが、それによる健康被害はなかったと考えられており、普通の食生活をしていれば何も問題はないと言われています。


日本人の普通の食生活では、1日のイソフラボン(大豆イソフラボンアグリコン)の摂取量は18~22mgと言われていますが、マクロビオティックやビーガンの食事をしている方はもう少し多くなると思いますので、気になる方のため、実際に食品中にどの位のイソフラボン(大豆イソフラボンアグリコン)が含まれているのかを記しておきます。


煮大豆(100g)の含有量=72.1mg
納豆1パック(45g)の含有量=33mg 
豆腐1/2丁(150g)の含有量=30mg 
豆乳1パック(200g)の含有量=50g 
きな粉大さじ1(6g)の含有量=16mg
味噌汁1杯(20g)の含有量=9mg
醤油(約6g)の含有量=0.05mg



我が家では、長女が小さい頃に大豆アレルギーだったので、大豆製品を摂り過ぎないように気をつけています。

たとえば、豆乳を使う日には豆腐を食べないとか、毎日続けて納豆を食べない、大豆製品を使わない日を1週間に1日程度入れる、などです。

納豆を食べる場合でも、1人小さじ1杯程度、豆腐は1/8丁(37g)と、量も少なめです。


どんな食品であっても、同じものを毎日大量に摂り続けることはアレルギーを引き起こしたり健康上に様々な弊害をもたらします。

ただし、忘れてはいけないことは、大豆製品にはイソフラボンも含まれていますが、それ以外に良質タンパク質やカルシウムなど健康上メリットになる成分も豊富に含まれているということです。

日本で行われた追跡調査の結果では、通常の食生活で大豆食品を食べることは、まったく大豆食品を食べない場合に比べて、健康に有益であることが報告されています。

イソフラボンのことを心配するあまり大豆製品を摂らないことで受けるデメリットの方が大きいとも言われています。

一番大切なことは色々なものをバランスよく食べるということなのではないでしょうか。


以下のホームページをご参考になさってみてください。


厚生労働省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」

農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」

食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」


※まろさんのご質問をもとに記事を書かせていただきました。
ありがとうございました(^-^)


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(Q&A マクロでは大豆製品を多く使うのでイソフラボンの摂りすぎになりませんか?)

posted by スミレコ at 17:18| Comment(3) | TrackBack(0) | Q&A | 更新情報をチェックする

2008年03月05日

Q&A マクロでは油のオメガ3とオメガ6のバランスが悪いの?

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Q.マクロビオティックの食生活をしているとオメガ3オメガ6のバランスが悪くなると聞きましたが?

A.油(脂肪)には様々な種類がありますが、大きく分けると、動物性脂肪に多く含まれる「飽和脂肪酸」と、魚や植物油に多く含まれる「不飽和脂肪酸」に分けることができます。
「飽和脂肪酸」は悪玉コレステロールを増やすので極力控えた方が良い油です。
「不飽和脂肪酸」はさらに細かく、オメガ3系不飽和脂肪酸、オメガ6系不飽和脂肪酸、オメガ9系不飽和脂肪酸に分けられます。


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posted by スミレコ at 23:22| Comment(2) | TrackBack(0) | Q&A | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

Q&A メープルシロップとてんさい糖、どちらの方が良いの?

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Q.マクロビオティックのお菓子を作る時、メープルシロップを使った方が良いのか、てんさい糖を使った方がよいのかよくわかりません。どちらの方がより良いのでしょうか?


A.どちらの甘味料も、マクロビオティックでは日常的に使うものではありませんが、お菓子を作る時に使いやすいので、砂糖の代わりとして利用されます。

てんさい糖は寒い地域で栽培された砂糖だいこんから作られており、根菜の仲間ですから、陰性な甘味料のなかでは中庸に近いものです。

糖分の種類としては多糖類で、砂糖などの単糖類と違って、急激に血糖値を上げることはなく、体への負担が少ないものです。

粉末で、味にあまりくせがないので使いやすい反面、水分にやや溶けにくい性質があります。


メープルシロップはかえでの樹液から作られており、木は高く空へ向かって伸びるものですから、かなり陰性のエネルギーを持っています。

糖分の種類としては、多糖類と単糖類の両方が含まれています。

独特の香りがあり、やや高価です。

陰陽という面からも糖分の種類の面からも、てんさい糖の方が体への負担が少ないと言えるでしょう。

けれども、作る物によってはメープルシロップのほうがおいしく作れたり上手にできたりする場合があるので、あまりかた苦しく考えず、その時の気分で今日はどちらを使いたいかで決めれば良いと思います。


たとえば、マクロビオティックでは甘味料として穀物から作られた玄米飴や米飴を使うことが多いのですが、これは、かなり長い時間煮つめて作るために陽性のエネルギーが高く、肝臓などに疾患がある場合には使わないほうが良い場合もあります。

結局、あまりこだわりすぎないで、その人のその時の体調、気分、使いやすさなどで判断して使えばよいのではないでしょうか。

ちなみに、

 てんさい糖は「時々(週に数回)使用する甘味料」
 
 メープルシロップは「たまに(月に数回)使用する甘味料」

ということになっています。

使いすぎには気をつけましょう。


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2008年01月10日

Q&A 有機栽培と無農薬と自然農法の違いは何?

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Q.有機栽培、無農薬、無肥料栽培、自然農法、特別栽培作物など、いろいろあって、何が何だかよくわかりません。違いは何ですか?

A.この15年位の期間に、農林水産省で有機栽培などに関する表示ガイドラインの変更やJAS法改正が何度も行われ、農産物の呼び方をいろいろと変えたために、私たち消費者には、とてもわかりにくいものになってしまっています。

以前は、有機栽培、無農薬、減農薬、低農薬などという表示をされていました。

けれども、有機物を少しでも使って作物を作りさえすれば、他にいくら化学的な農薬を使用していても「有機栽培」と表示して販売したりすることがあったために、平成12年にJAS法の改正が行われ、「有機栽培(オーガニック)」という表示についてはJAS法の認証制度の認定を受けたものでないと、してはいけないことになりました。

「有機栽培農産物」「有機農産物」「有機○○」「オーガニック○○」などの表示はすべてJAS法の認証制度の認定を受けたものです。

「有機栽培農産物」は化学合成農薬、化学肥料、化学合成土壌改良材を使わないで(ただし、指定された天然系農薬の使用は認められています)、3年以上を経過し、堆肥など(有機質肥料)による土づくりを行った場所で収穫された農産物をさし、3年未満6ヶ月以上の場合は、「転換期間中有機農産物」といいます。

詳しくはこちらをご覧ください━有機農産物のJAS規格


また、無農薬、減農薬、低農薬などの表示については平成16年からなくなり、農水省のガイドラインで、化学合成農薬、化学肥料の両方を5割以上減らして栽培された農産物はすべて「特別栽培農産物」と表示されることになりました。

現在では、「無農薬」「減農薬」などの商品表示は禁止されています。

天敵と特定農薬のみを使用している場合は「農薬:栽培期間中不使用」と表示します。

「特別栽培農産物」という表示をしたいために、農薬回数を減らす方法として、強い農薬を使うこともあると聞きました。

買い物をする時は細かい表示を確認して、信頼できるものを買ったほうが良いでしょう。

詳しくはこちらをご覧ください━特別栽培農産物に係る表示ガイドラインパンフレット
  

無肥料栽培と自然農法は同じもので、農薬と肥料を一切使用しないで作った作物のことです。それに加えて、自然農法を不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)で、自然にまかせた農法だとする考え方もありますが、そのあたりの線引きはあいまいなようです。

有機肥料を使うと硝酸性窒素が多くなり、それが虫をおびきよせる原因になったり、人間の体にもよくないという考えから、無肥料栽培(自然農法)では肥料を使わないで作物を栽培します。

有機肥料の中には動物の糞尿が含まれており、その中には抗生物質が含まれていて、その影響で土の中の微生物バランスが崩れて特定の病原菌が突出してしまうそうです。

肥料をまかずに土を元気にすることで、元気な野菜が育つということです。

詳しくはこちらをご覧ください━有機野菜や無農薬野菜はまだ買うな!本物の野菜・玄米の見分け方!


参考:有機農産物及び特別栽培農産物に係る表示ガイドライン


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2007年12月19日

Q&A マクロビオティックでトマトはなぜいけないのですか?

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Q.トマトは日本で栽培されていて、とてもなじみのある野菜なのに、なぜマクロビオティックで食べてはいけないことになっているのですか?

A.トマトは南米原産の野菜です。

原産地が暑い所のものは非常に陰性の性質を持っています。

陰性の食べ物は体を冷やす作用があり、体を冷やすことは万病の元となります。

特に神経痛リウマチ症状を引き起こすことがあります。


トマトはもともと南米のメキシコに生えていた野生の毒草を品種改良して作った野菜と言われています。

トマトはナス科の植物ですが、ナス科には他にナス、ジャガイモ、ピーマン、トウガラシなどがあり、その全てがアルカロイドという毒性を持っています。

「秋ナスは嫁に食わすな」

という言い伝えがありますが、これはおいしいから嫁いびりで食べさせないのではなく、秋ナスを食べると体が冷えて流産するのを心配した言い伝えです。

もしかすると流産するのはアルカロイドのせいなのかもしれません。

ジャガイモの芽を豚に食べさせると流産するそうです。

「ジャガイモの芽には毒がある」というのは有名ですが(この毒はソラニンという名前で、アルカロイドの1種です)芽以外にも、茎や葉や実に強い毒性があり、毒性植物です。

ヨーロッパではジャガイモに陽を当てると、青くなって毒性が増すので、陽に当てないように注意して売られています。


私の夫はこのことを知る前から、ジャガイモを食べるとゾワゾワすると言って、食べたがりませんでした。

私は、ナス科の食べ物を食べるとリウマチ症状が出て、手や足の指が痛くなります。

リウマチの方はナス科の食べ物をやめると症状がなくなることがありますので、ためしてみてください。


マクロビオティックでは昔からの言い伝えで、食べない方が良いと言われてきた物について詳しく調べ、疑わしい物は「できるだけ避ける食べ物」としてあげているのです。

参考文献 河内省一著「健康食と危険食━東洋的食養の英智」
       石原結實著『「体を温める」と病気は必ず治る』

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