先日、ある方から
「玄米を食べ続けていると、カルシウムが不足して大変なことになるから、やめたほうがいい」
と忠告されました。
以前アカデミィに通っていた時、Fちゃんが「岡田恭子のハッピーマクロビオテイック教室」という本を持ってきて
「この本の中に、玄米を食べ続けるとミネラル不足になるから、サプリメントで補った方がいいって書いてあるけど、どういうことなんだろう?」
と言って悩んでいたことがありました。
他のマクロビオティックの本にも、玄米を食べずに、胚芽米や、雑穀を混ぜた白米を食べた方が良いなどと書かれていました。
先生に聞いてみましたが、ミネラル不足になることはないという返事だったので、それっきり忘れていたのですが、今回、かなり信頼できる方からの忠告だったので、私なりに調べてみました。
玄米の中にはフィチン酸という成分があり、これは非常に強い抗酸化物質で、排毒作用のあるものです。
この成分があるおかげで、ガンが治ったり、病気がよくなったりします。
けれども、このフィチン酸はリン酸を主成分としているために、毒素といっしょにミネラル(カルシウム・鉄分・ビタミンなど)を引き連れて体外へ排出してしまいます。
病気の治療の目的で短期間食べるには有効ですが、長く続けると、健康を害することになります。
実際、玄米菜食を20年続けてきた人たちの骨密度が非常に低かったというデータもあります。
よく噛んで食べることで、ミネラルの吸収を妨げなくなるとか、発芽玄米にするとフィターゼという酵素が働いて、ミネラルを吸収できるようになるなどの説もあります。
でも、発芽玄米にしても、フィチン酸の害は完全にはなくならないので、やはり食べない方がいいという説もあります。
昔から日本人は玄米を食べていたのに、体に悪いはずはないという人もいます。
でも、それだから昔の人は寿命が短かったのだという意見もあり、品種改良をしたから昔の稲とは違うという意見もあります。
困ったことに、この問題は、実際のところ何が本当に正しいのかという結論は出ていないようです。
様々な情報が飛び交う中で1番信頼できるものは何でしょう?
それは自分の体の声です。
体の声に耳を澄まし、玄米を食べてよいかどうかを判断してみてください。
私の長女は小さい頃お米アレルギーでした。
マクロを始めた時、ためしに玄米を食べさせても大丈夫だったので、玄米に切り替えましたが、続けて食べていたら、肌がサメ肌のようにザラザラになってしまったので、白米に戻しました。
私は、大丈夫だと思っておいしく玄米を食べていましたが、やはり、半年ほどした頃から、リウマチ症状が出て手足がひどく痛くなり、めまいも起きるようになり、白米に戻したところ、リウマチ症状もめまいもなくなりました。
症状が出始めた頃、やせて玄米がのどを通らなくなったのを覚えています。
玄米を食べることがマクロビオティックの全てではありません。
他にも、マクロビオティックには良いところがたくさんあるので、玄米を食べないということがマクロビアンではないということにはなりません。
マクロビオティックの中で、自分は何を取り入れたいのか、何を取り入れたくないのかということを判断して付き合って行けば良いと思います。
それに、マクロビオティックも時代とともに変化していくものだと思っています。
付け加えておきますが、フィチン酸は玄米だけではなく、量は少ないですが他の穀物の表皮にも含まれています。(玄米が1番多い。)全粒粉なども、体の声を聞いて取り入れてください。
もう1つ付け加えますが、カルシウムが不足しているのは玄米菜食をしている人に限ったことではなく、現代の日本人全てがかかえる大きな社会問題です。
またいつかカルシウムの話もしますね。
追記(2007.12.29):「岡田恭子のらくらくマクロビオティック教室」という新しく出版された本に玄米菜食によるミネラル不全(不足)のことが詳しく書かれていました。この本の内容のブログ記事
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私が師事した先生も大丈夫と言われていましたが、我が家はやはりオール玄米ではありません。
特に娘が嫌がるので、それは体の声かな?と思ったのと、主人がすっごくやせ形で、(昔からですが)健康診断では貧血だったりします。
なので、去年あたりから白米を取り入れて、
最近お魚でも出してみようかな~という気になってきました。
なかなか難しいですが、本当、体の声に忠実にしていこうと思っています。
詳しい成分のお話まで、ありがとうございました。
とっても勉強になりました★
いつもありがとうございます。この件に関しては12月29日の記事で、もう1度取り上げましたので、そちらもご覧になってください。
子どもは玄米を嫌がることが多いのですが、それはやはり体からの声なのですよね。子どもは排毒の必要性が大人ほど高くなく、それよりもミネラル吸収阻害のほうが問題になってくるので、玄米ではないほうがよいそうです。
お魚も少量必要だと私は考えています。特に男性の場合は女性より陽性の物を必要としますし、子どもの場合はビタミンB12不足も心配ですから。
それぞれの人に合ったマクロビオティックを試行錯誤して見つけていくことが大切ですよね。私も日々悩みながら勉強していこうと思います。