2009年03月08日

アレルギーの原因

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6~7年前に娘の同級生の男の子のおなかに寄生虫がいて、その子のお母さんが虫下しの薬を飲ませないらしい、とうわさになったことがありました。

ある時、そのお母さんと会った時、

「寄生虫がいなくなったからアレルギーが増えるようになったんだから、寄生虫はおなかに飼っているほうがいいのよ。清潔にしすぎるからアレルギーになるんだから、こどもは汚い所ででどろまみれになって遊ぶほうがいいの。男の子の兄弟がいるほうが汚いから、下の子はアレルギーにならないのよ。」

とあっけらかんと話して笑っていました。

私は初めて聞く話に驚いてポカーンとしてしまったのを覚えています。

でも、とっても興味深い話だったので、当時子どものアトピーで苦労していた妹にその話をしました。

「ホントにそうかもしれないね。でも寄生虫を飼うってすごいよね。」

などと話したような気がします。



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最近、妹が撮ったビデオを貸して見せてくれました。

「NHKスペシャル 病の起源」という番組でアレルギーについて放映されたものです。

「これね、あの時と同じ話なの!寄生虫がいなくなったのがアレルギーの原因だとか、男の子の兄弟がいたほうがアレルギーにならないっていう、あの話!
話聞いたの、ずいぶん前だったよね。あの人情報キャッチするのすごく早かったんだよね。すごいね!」

と、妹は感動していましたが、私はあまりにも前のことで、すっかり忘れていたので、ビデオを観て思い出しました。

ビデオの内容は、なぜ現代の日本で花粉症やぜんそく、アトピーなどのアレルギー症状のある人が増えているのか、その原因を探るというものです。

とてもおもしろい番組だったので、内容を簡単に書いてみます。


「私たちの体内には細菌やウィルスを撃退するための免疫機能がありますが、この働きが、細菌やウィルスが入ってきた時にくしゃみや鼻水が出る反応です。

ところが、過剰な免疫反応をおこすとひどいくしゃみや目のかゆみなどのアレルギー反応が起きてしまいます。


哺乳類がこの世に現れた時にはもともと細菌やウィルスを撃退するための細菌型免疫を持っていましたが、吸血ダニや寄生虫が出現した時に、それらを撃退する新しい免疫であるIgEを作りだしました。

吸血ダニが人間の血を吸うと、吸血ダニの酵素をキャッチした人間の体内のIgEがマスト細胞について、マスト細胞から炎症物質が出され、その炎症物質を吸血ダニが吸い込むと、吸血ダニは死んでしまいます。

寄生虫に対してもIgEは同じ働きをします。

ところが、最近では清潔になったために吸血ダニも寄生虫もほとんどいない生活環境になり、矛先を失った大量のIgEが人間には害のない花粉などに過剰な免疫反応を起こすことで、花粉症などのアレルギー症状を引き起こしているのです。

世界中のほとんどの人は発展途上国に住む人で、吸血ダニや寄生虫のいる環境に生活する彼らにとっては、いまだにIgEの免疫機能はとても重要な役割を持っています。

IgEの過剰反応によるアレルギーに悩んでいるのは、ほんの一部の文明国に住む人達なのです。

けれども文明国に住んでいても、1歳までに家畜と過ごす時間の長かった人にはアレルギーが起きにくいことが最近になってわかってきました。

家畜のフンに含まれる細菌の持つエンドトキシンという成分を体内に取り込むことで、体内の細菌型免疫を増やし、IgEの作られる数を減らすということがわかりました。

1歳になるまでに、細菌が少なく花粉などが多い環境で生活すると、反対に細菌型免疫が減ってIgEが増えてしまうそうです。

兄弟がいると、外からエンドトキシンを部屋の中に運び込んでくるので、下の子はアレルギーになりにくいのです。

現在、アレルギーの予防効果のある細菌が数種類発見されており、近い将来アレルギーを予防するワクチンが実用化されることが期待されています。」



この数十年の間に環境が急激な変化をし、その変化に人間の体が追いついていっていないためにアレルギーで苦しむこととなってしまったのですね。

寄生虫をおなかに飼うことがいいことなのかどうかはよくわかりませんが、あまりにも清潔にしすぎず、他の生物と共存していくことが大切なのかもしれません。



追記:寄生虫のことについては様々な考え方があるようです。アレルギーを治すために「すぐに飼おう!」とあせらず、よく調べてみてください!



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(アレルギーの原因)

posted by スミレコ at 23:59| Comment(3) | TrackBack(0) | いろいろ思うこと | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは○
アレルギー、確かに世の中自体があまりに清潔な無菌状態になっているのかもしれませんね
植林で杉などが増えたのも確かですが、木の多かった昔にはこんなに花粉症なんてありませんでしたよね
花粉症の日本人はここ20年で3~5倍に増えたみたいです。
食事や環境、いろいろなことが大きく変化して現在のアレルギーのどの様々な病気を発症させている原因にもなっていますよね。
食べ物でいえば昔ながらの日本食って大切だったんだなって改めて感じます。
ところで長芋のお漬物ってめずらしいですね!
お漬物ってシャキシャキ感が大好きなんですが、長芋は新食感かも♪
応援ポチ☆
Posted by しょうこ at 2009年03月10日 10:28
小さい頃に拾い食いをして(笑)お腹に虫を飼ってしまったことがあります。姉が二人いて二人とも花粉症になりましたが、私は全く平気。オーストラリアに住んでいたときに原因不明の鼻水や喉のはれに襲われたので、もしかしたらあれがアレルギー反応だったのかとも思いましたが、何日かしたら自然に治りました。
病院では、海外に来て花粉症になる人も結構いると言われましたがそのとき以来何度も南半球で住んだり旅行しますが発症してません。
単なる風邪だったのかも!

看護師さんに以前虫をお腹に飼ったことがあるというと、それは関係ないでしょう、聞いたことないです(笑)

と、言われましたが、虫を飼うと花粉症にならないような抗体が作られているというのもあながちない話ではないと思いますね。
Posted by Kyoto at 2014年01月14日 16:50
Kyotoさん、楽しいコメントありがとうございました。
お腹に虫を飼ってしまったことが、よい結果をもたらしてくれているのかもしれませんね!
人間の身体って本当に不思議です。
Posted by スミレコ at 2014年01月14日 17:16
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